佐久市議会 令和7年 第2回定例会一般質問 武石昌宏議員

佐久市議会一般質問における動画の要点をまとめました。
開催日:令和7年6月12日
第1章 ご当地ナンバーについて
1-1. 武石議員の問題提起と市の基本認識
武石議員は、ご当地ナンバーが地域イメージの向上、地域振興、観光振興に寄与する有効な取り組みであると認識しており、佐久市においても過去に導入に向けた動きがあったことを踏まえ、その経緯と現状の見解を質問しました。
1-2. 導入協議の経緯と課題
- 過去の導入協議の経緯と課題
- 当初の目的: 自動車検査登録手続きの利便性向上を目指し、佐久地域への自動車検査登録事務所の設置を強く希望。
- 活動の開始: 平成4年度に「長野運輸局自動車検査登録事務所設置促進期成同盟会」を結成。以降12年間、佐久域連合に引き継ぎながら要望活動を実施。
- 方針転換: 平成16年5月、国土交通省が検査登録事務所の設置を不要とするご当地ナンバーの導入を認める方針を決定。
- 名称調整の難航: 期成同盟会内でご当地ナンバーの名称について調整が行われたが、小諸市、軽井沢町、御代田町による軽井沢ナンバーの主張があり、大同団結に至らず。
- 同盟会の解散と再結成: 平成16年7月に期成同盟会は解散。その後、佐久ナンバーに賛同する佐久市、南佐久郡の町村、立科町、佐久商工会議所、自動車関係団体が新たに「北陸信越運輸局長野運輸佐久自動車検査登録事務所ナンバー設置促進期成同盟会」を設立。
- 導入断念の理由: 平成20年代前半まで佐久ナンバー実現に向けた取り組みが続いたが、当時のご当地ナンバー設置基準である自動車登録台数10万台を満たしていなかったため、導入を断念しました。
1-3. 現在の課題と見解
- ご当地ナンバー導入の意義と現在の課題認識
- 市の見解: 佐久市は、ご当地ナンバーの導入が地域振興や観光振興に資する有効な取り組みであると認識しています。
- 現在の基準緩和: 令和4年の新たな導入地域募集では、人口が少ない自治体でも導入しやすいように自動車登録台数などの要件が緩和され、現状では周辺自治体と合わせると登録台数の基準を満たせる状況です。
- 最大の課題: 対象地域における地域住民の合意形成が要件とされており、かつて大同団結に至らなかった経緯から、特に地域名表示に関し、佐久地域内で一つの名称に合意形成を図ることは困難であると考えられています。
- その他の反対意見: 地域が特定され平穏な生活が侵害されるといった声や、新規取得時に従来の地域名表示を選択できないことへの不満など、全国的に見てご当地ナンバー導入に反対する意見も存在します。
- 市の慎重な姿勢: これらの経緯や状況を踏まえ、佐久市は現在、広域連合や地域定住自立圏といった枠組みで広域連携を進めている中で、ご当地ナンバーの導入を再度検討のテーブルに上げることは慎重な判断が必要であると考えています。
1-4. 原付オリジナルナンバープレート事業の活用可能性
- 原動機付自転車のオリジナルナンバープレート事業について
- 武石議員は、佐久市が平成27年の市誕生10周年記念事業で作成・交付した原動機付自転車のオリジナルナンバープレート事業の実績を、今回の自動車ナンバー導入に活かせないかと提案しようとした。
- しかし、市側は、このプレート事業について効果の聞き取りや具体的な検証・分析を全く行っていないと回答。
- この事業の意義は、あくまで市誕生記念として作成したという点に留まり、それ以上の検証はされていない状況に、武石議員は驚きと疑問を表明。
- 市民の税金を投入した事業であり、効果検証と今後の政策への活用は当然必要であると指摘し、今後も継続されるであろう記念事業(例: 20周年記念事業)についても、効果検証を行うべきだと提案しました。
第2章 春日温泉の活性化について
2-1. 基本構想とイベントの取り組み
- 春日温泉活性化基本構想の目的と取り組み
- 目的: 令和6年3月に策定され、同年7月に公表された「春日温泉活性化基本構想」は、佐久市を代表する温泉地である春日温泉のさらなる活性化を目指すことを目的としています。地域全体を活性化するため、地域住民、事業者、佐久市が連携して具体的な取り組みを進めることとされています。
- 地元との取り組み: 佐久市は、春日地域の皆さんと連携しながら、特色を活かしたイベントを行ってきました。
- 春日温泉コスモス祭り: 春日温泉観光協会、望月商工会、周辺地域の協力により、遊休農地にコスモスを植え、満開となる9月には「春日温泉コスモス祭り」が開催されました。昨年は、望月荘など3施設を巡ると入浴割引となるスタンプラリーも実施されました。
- 熱気球の係留体験: 活性化基本構想に基づき、誘客イベントとして、佐久熱気球クラブの協力により、9月下旬に旧春日小学校のグラウンドで熱気球を使った係留体験が実施されました。
2-2. 望月荘の再整備について
- 重要性: 望月荘の再構築は、春日温泉活性化における佐久市が関わる最も重要な具体的な取り組みであり、地域からの大きな期待を背負う事業です。
- 現在の進捗状況(令和6年度)
- 現在、建物の耐震診断業務と地盤の地質調査業務という2つの重要な業務が計画されています。
- これら業務の委託費が今定例会で補正予算として提出されています。
- 耐震診断は、既存建物の耐震性や補強の必要性を判断するため。
- 地質調査は、地盤が建物の基礎に対し強度や安定性があるかを調査するためです。
- 今後の見通し: これらの2つの業務の結果を踏まえ、来年度にはより具体的な整備内容やスケジュールについての検討を進めることができると考えられています。
- 地元関係者との協議調整
- 先月(5月)20日には、望月荘の再整備に向けた「望月荘再整備に関わる準備会」が、春日温泉観光協力会をはじめとする地元関係者の皆様の声かけにより立ち上げられました。
- この準備会において、再整備に対する意見や要望を丁寧に聞きながら、より良い望月荘となるよう協議を進めていく予定です。
2-3. 武石議員の懸念と要望
- 工事期間中の誘客減対策
- 望月荘の改修工事が長期に及ぶ可能性がある場合、春日温泉の顔である施設の長期間利用停止が懸念されます。
- 佐久市が行ったアンケート結果によると、春日温泉の固定客の8割以上が50代以上であり、こうした固定客が一度離れてしまうと、工事終了後に再び春日温泉に来訪するかの懸念があります。
- そのため、工事期間中の誘客減、特に固定客の流出を防ぐための具体的な対策をあらかじめ検討することを要望しました。
- 湯沢浅間の再開
- 現在、営業自粛・休業が続き、再開されていない湯沢浅間について、従業員不足などが要因とされているが、佐久市として再開に向けた指導や協議を行うことを強く望んでいます。
- 湯沢浅間が稼働できないかという地元からの切実な声が日々寄せられていることを理解してほしいと訴えました。
- 長期的な視点での対応
- 望月荘の改修を着実に進めることはもちろん、工事期間中における春日温泉全体の活力維持、そして湯沢浅間のあり方を含めた春日温泉全体の将来像について、地元の声に耳を傾け、長期的な視点で柔軟性のある対策を講じるよう要望しました。
だいすけは、こう観た👀
第1章|ご当地ナンバーの話題について
🟠 正直、「なんかもったいないな」と感じた
過去に「佐久ナンバーを作ろう!」という動きがあったのに、地域で名前の合意が取れずに流れてしまったのは、すごく残念。
軽井沢、小諸、御代田などが「軽井沢ナンバーがいい」と主張していたのはわかるけど、それならそれで歩み寄りの方法はなかったのか?と疑問が残ります。
🟢 今なら再挑戦できそうなのに…?
最近は導入条件もゆるくなったらしく、周辺自治体を巻き込めば台数もクリアできるそう。
「やれるかもしれないのに、やらない」っていうのはもどかしい。
せっかく観光とか地域イメージに役立つ可能性があるなら、市民の意見を聞いて再検討してほしいと思いました。
🔵 オリジナルナンバーの「効果検証ゼロ」は驚いた
10周年記念で作った原付ナンバー、けっこう目立つし可愛かったのに、市が「効果を検証してません」って…え?と思いました。

税金を使ったなら、「何人が取得して、どれだけPRにつながったか」くらいは見てほしかった。
何をするにもデータをとり、効果検証していかないといけません。
やりっぱなしでは、市政をDX化してる。とは、とても言い難い。
今後の記念事業のためにも、ちゃんと振り返って活かしていく姿勢があってほしい。と感じました。
第2章|春日温泉の活性化について
🟡 イベントで盛り上げているのは好印象
コスモス祭りとか、熱気球体験とか、春日温泉エリアを楽しめるイベントが地元と一緒にできているのは素直にいいなと思いました。
「地域と一緒に育てる温泉地」にしていこうという姿勢が感じられます。
🔴 望月荘の再整備は進んでほしいけど…
調査に時間がかかるのは理解できるけど、「整備までの間の空白期間」に何かしら動きがないと、リピーターが離れて戻ってこない問題は確かにありそう。
50代以上の固定客が多いなら、なおさら一度離れたら戻る可能性は低いと思う。
→ 休館中の代替サービスやPR策を市としてもっと真剣に考えてほしい。
⚠️ 湯沢浅間の再開問題は、もっとオープンに話されていい
「地元から日々声が寄せられている」なら、それをどう受け止めて、どう動くかを市民にも共有してほしい。
人手不足なら、支援策とか新しい運営の形とか、柔軟に模索できるような議論をしてほしいと感じました。